蘇る大正ロマン!

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いやー・・・当時を窺い知れる良い建築ですねー・・・(CV : 渡辺篤史)
『東京駅』 と言えば、東京の表玄関とも言うべき駅です。
そのシンボルとも言える、赤煉瓦造りの丸の内駅舎は1914(大正3)年竣工。
皇居正面に駅舎を構える事から、日本そのものを代表するような優美な様式建築として建設され、現在では国の重要文化財ともなっています。
※当初は和風のデザインとする案もあった

↑ 竣工当時のデザインはこのようなものでした。
ドーム屋根と3階建ての駅舎が特徴的です。

しかし、太平洋戦争中の1945(昭和20)年5月25日。
所謂「東京大空襲」により、駅舎本屋に焼夷弾が命中。
これにより、レンガ造壁とコンクリート造床の構造体自体は残ったものの鉄骨造の屋根は焼け落ちてしまい、外見からでは判別し難いですが、内装も大半が失われてしまいました。
その後、同年8月の終戦直後から修復体制を整えて計画を立案し、年末から1947(昭和22)年3月にかけて修復工事を行ったので、ほぼ現在の外観になったものです。
その際、焼失が著しかった3階部分は撤去され2階建てに、南北の両ドーム屋根は丸型から台形に変更となりました。

―そして、このデザインのまま戦後を実に60年以上歩んで来た訳です。
実は国鉄時代には再三この駅舎を取り壊して、高層ビルを中心とした再開発を行うという計画が持ち上がっていたのですが、その都度市民運動や有識者達の異議で中止になってきたという経緯があります。
時に2007(平成19)年5月30日、
この日を以て、ある工事がスタートする事となりました。
それは
『東京駅丸の内駅舎保存 ・ 復原工事』!

3階の躯体部分を鉄骨鉄筋コンクリート壁で新たに増築の上3階建てに戻し、外壁 ・ 尖塔 ・ 南北両ドーム屋根等の内外の意匠を再現させると共に、地下1 ・ 2階を増築し免震装置を設置させるというものです。
〈復元概要〉
・ 現存する駅舎を解体して建て直すのではなく、現存している駅舎の外壁など主要部分を可能な限り保存 ・ 活用し、創建時の姿に復原する。
・ 戦災時に焼失した屋根と、3階の外壁を新たに復原する。また、駐車場 ・ 機械室等を設けるため、地下1 ・ 2 階を新設する。
・ 南北ドーム屋根内部の見上げ部分を、古写真や文献資料等を元に復原。コンコース部分は現代の機能にあわせたデザインとする。
・ 駅舎の耐震性能を向上させるために、現存する駅舎の構造体への加工を極力少なくする工法として免震構造を採用。
・ 総事業費は概ね500億円(支障移転工事等を含む)。
〈施設概要〉
・ 復原後の駅舎は、既存の駅舎同様に駅施設 ・ ホテル ・ ステーションギャラリーとして使用。
・ ホテルについては、日本の表玄関という立地や重要文化財の中に存する強みを活かしたホテルとする。また、日本を代表するセントラルステーションに相応しい客室(約150室) ・ レストラン ・ 宴会場を検討中。
・ ステーションギャラリーについては、展示空間と合わせ設備面の整備を行い、これまで以上に重要文化財である丸の内駅舎を身近に触れながら見学出来る快適な展示施設とする。

“竣工後も工事が途絶えた事が無い” とまで言われる東京駅ですが、ここまでの大工事を受けるのは戦後の修復時以来でしょう。
竣工は今年度末、完成は来年6月10日の予定です。
既にドーム屋根は姿を現しているようなので、スカイツリーと合わせ東京を代表する建築の新旧を見比べてみるのも一興かも知れません。
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