群馬大学GA研究会 なんでもにっき

群馬大学サークル「GA研究会」です。会合記録や イベントレポート、個々人の研究、突発企画なども書いていきます。お楽しみに!

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

日本と欧米のアニメ論

 どうもハルヒのEDの歌と踊りの中毒にかかっている飛びイカです。


 この調子だと完璧にCDを買いそうです(^^;)


 今月はいろいろ出費がかさみそうなのに・・・






 


 今日はハルヒ等の日本アニメとディズニー等の欧米アニメで僕が感じたこととかを


 書いていきたいと思います。


 


 

 真面目な考察がメインなので、そういう文章を読みたくない人は回避をお願いします。


 



















 日本アニメと欧米アニメの違いと言いましたが、別に顔の輪郭とか、目の大きさとかを比較する


 訳ではありません。


 僕が今回比較しようとするのは、両者のアニメの根底に流れる「文化の違い」を比較しようと
 

 思います。


 











 手元にディズニーアニメがある方は少し観賞してみてください。


 僕が例として挙げるのは、アラジンの「 A Whole New World 」


 (魔法のじゅうたんに乗って、アラジンとジャスミンが歌を歌う)場面です。


 じゅうたんで街や空を飛び回る動きが滑らかだし、二人の表情がとてもいきいきしている


 と感じるでしょう。




 

 しかし、ちょっと一時停止してみて下さい。


 


 顔が変な風に歪んでいると感じませんか?


 というか、僕にはキャラの顔がとても不細工に見えます。



 
 また、日本アニメ(何でもいいですが、最近のもの)も同じように観賞してみて下さい。



 ディズニーアニメよりは“動き”という意味で劣っていると感じるはずです。



 しかし、日本アニメの場合は


 静止画にした場合でも、店などでセル画として販売できるほど綺麗です。














 つまり、僕の言わんとしていることは



 ○一連の流れ


  欧米(ディズニー)アニメ > 日本アニメ


 ○静止画


  日本アニメ > 欧米(ディズニー)アニメ



 


 ということです。


 僕はこの違いを、欧米アニメを「動の美」


           日本アニメを「静の美」


 と呼んで区別しています。






 

 



 何故、同じ“アニメ”と呼ばれる表現技法で、このような違いが発生するかというと、


 両者の文化に、違いがあるからです。


















 先ほど、僕は「動の美」「静の美」と表現しましたが、アニメ以外でもこのような違いがある


 分野があります。











 それは「踊り」の分野です。







 代表的な踊りを例に挙げますと、西洋の“バレエ”と日本の“能”に、同じような違いがあります。








 バレエは、アクティブな動きを主とし、基本的には様々な動きを、


 流れるように表現することを「美」としています。



 


 一方、能は、静かな動きを主とし、所々で動きを止め、


 その中の“おもむき”を「美」としています。






 両者とも同じ「踊り」という芸術ですが、「美意識」が違うために表現の仕方が


 異なってくるわけです。














 これと同じことがアニメでも言えるのではないでしょうか?








 このサイトに訪れる方の中には、いわゆる「アニメオタク」の方もいらっしゃるでしょうが、


 一度は自分の好きなアニメを一時停止して、観たことがあるのではないでしょうか?


 これは、日本人の意識のなかに「静の美」が流れていることに他なりません。





 逆に、以前アメリカ人の留学生(アニメをけっこう観る人)と話す機会があったので、


 「アメリカ人の中に、アニメを一時停止して観る人はいるか?」


 と聞いてみたところ、


 「自分が知っている範囲でそういう人はいない」

 
 と言われました。


 このことから、アメリカを代表とする欧米諸国の人の根底にも「動の美」が流れていることが
 
 うかがえます。




 

 

 また、両者のアニメ制作を担っている人も同じ美意識を共有しているわけですから、

 
 できるアニメも、両者の趣向に合ったものであることは明白です。








 


 先ほど僕は、ディズニーアニメの方を「顔が変な風に歪んでいる」と言いましたが、


 これは別にディズニーアニメをけなしているわけではなく、両者の美意識の


 違いからくるものです。


 それに、日本アニメも“一連の動き”という観点ではディズニーより遥かに劣っています。














 僕は「どちらがより全体的に優れているか?」などを言うことはしません。


 というか、はっきり言えばそれは無駄なことです。


 例えば、同じ話をアニメ化しても、欧米と日本では構成の仕方やカメラワークなどが


 違ってくるでしょう。


 それは、どちらも自分たちの美意識を最大限生かすようにしているからです。







 

 ここまでをまとめると


 「両者のアニメは文化の違いにより、全くの別物である」というのが僕の意見です。


 しかし、だからと言って互いに交流を深めないのは、まさしく愚の骨頂です。


 日本アニメは自分達にはない、欧米の「動の美」を見習うべきだし、


 欧米アニメも自分達にはない、日本の「静の美」を見習うべきであると思っています。


 
 そして、両者の美意識を混ぜ合わせた「静動の美」がうまく内在しているアニメこそ


 “最高のアニメ”になるのではないでしょうか?


 






 


 いつの日かそんなアニメに出会えることを切に祈っている


 飛びイカでした。












 


 


 







 
関連記事
スポンサーサイト



| アニメ考察 | 18:33 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

なるほど。ただ、比較がメリケンの作った物くらいだと、連中大雑把だから。それから、日本は制作費を抑えるためにセルを減らしていたからその伝統が生きているのかもしれませんね。アニメーションは本来絵を動かすというものですし、そういうと誕生の地ではやはり伝統で本来の姿なのでしょう。

| 風渦 | 2006/04/16 23:01 | URL |

コメントサンクスです。

僕自身も「ディズニー以外を例に挙げられれば、もっと主張が具体的になるのに・・・」と思っていたのですが、なにぶん海外アニメはほとんど知らなかったもので・・・
日本アニメのほうも「マンガの神様、アニメの貧乏神」の話を混ぜれば良かったと今更ながら思っています。

| 飛びイカ | 2006/04/16 23:49 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://apg.blog3.fc2.com/tb.php/43-e83fa3b0

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT