「ガールズ&パンツァー」第10話レビュー




大洗女子対プラウダ高の戦車道全国大会準決勝にて、両校のフラッグ車が砲撃を受けましたが…
煙の中から大洗女子の八九式中戦車がヨタヨタと出てきたのに対し、
プラウダ高のT-34/76は撃破判定となり、大洗女子の勝利です!!




窮地に追い込まれつつも勝利した大洗女子の面々は全身で喜びを表現します
そこにやってきたカチューシャは、大洗女子の実力を認めノンナの肩車から降りてみほと握手します
カチューシャ「決勝戦見に行くわ。カチューシャをガッカリさせないでよ」
みほ「はい!」
なお、カチューシャが9話で「泣きべそかかせてやる
今回彼女が泣きべそをかくフラグだったとのこと…w


観覧席のしほさんは「相手の油断で勝てた」と言いますが、まほは「みほとチームの実力だ」と反論します
みほの能力を認めるまほですが、決勝戦では対戦相手となります
しほ「あんなものは邪道。決勝戦では王者の戦いを見せてやりなさい」
まほ「西住流の名にかけて、必ず叩き潰します」

第10話 クラスメイトです!




いよいよ決勝戦に進出した大洗女子ですが、20輌までの使用が認められる決勝戦では対戦相手の
黒森峰女学園に対して質・量ともに極めて劣勢です
校内の様々なクラブが義援金を出してくれましたが、戦車が買えるほどの額ではないため既存の戦車の
改造資金に充てられることに
そんな時、プラウダ戦の前に行われた第二次戦車捜索にて発見されたもう1輌の戦車のレストア
(故障した乗り物等を復活させること)が完了したと、自動車部から連絡が入ります
その戦車とは、ドイツが二次大戦中に試作したポルシェティーガーでした
これは、ティーガーⅠ(黒森峰が使用)の不採用となった方の試作車両で、強力な88mm砲を搭載するものの、
過熱が頻発するエンジンや60トン近い重量からくる機動力の低さが弱点です
ちなみに、この戦車を扱った作品として宮崎駿氏の「豚の虎」が有名です




新戦車がポルシェティーガーだけでは不安とのことで、戦車を見つけたら知らせるよう
呼びかけるカモさんチームとウサギさんチーム
なお、カモさんチームが乗る車(左上の画像)は、旧日本軍の九五式小型乗用車(くろがね四起)です
さらに、義援金で「ヘッツァー改造キット」を購入して38(t)を
Ⅳ号戦車にシュルツェンを取り付けたりして戦力増強を図ります
なお、ヘッツァーは二次大戦後期にドイツで使用された傑作軽駆逐戦車で、
38(t)の発展型である38(t)n.Aの車台を流用しています
(したがってカメさんチームのこの車両は「38(t)改/ヘッツァー仕様」ともいうべきもの)
また、シュルツェンとはドイツ語でエプロンの意味で、対戦車銃や成形炸薬弾対策のために砲塔や
車体側面等に鋼鉄板を取り付けたものです


その時みほに声を掛けてきたのは、OPや9話のEDに登場していたねこにゃー(猫田)でした
操縦には慣れているとのことで「今から戦車道を履修したい」と言ってきますが、みほがもう戦車が無いと返すと、
ねこにゃー「あの戦車は試合には出ないの?」
彼女の情報から駐車場に向かうと、そこには旧日本陸軍の三式中戦車が!!
この戦車は、米国のM4シャーマンに対抗すべく九七式中戦車(知波単学園が使用)の発展型一式中戦車の
車体に九○式野砲を小改造して搭載したもので、陸上自衛隊武器学校に現存しています
(なお、劇中で三式中戦車が置いてある状況は武器学校における展示状況と同じです)


そんなこんなで、ポルシェティーガーに自動車部が、三式中戦車にねこにゃー・ももがー・ぴよたんの
ネット戦車ゲーム(“World of Tanks”?)チームが、それぞれ乗車することになりました
ねこにゃー「おぉ、ももがーにぴよたんさん!リアルでは初めまして!」




モノは揃ったため、戦車の整備・改造を実施
38(t)をヘッツァー仕様に改造したり、M3中戦車の砲身を掃除したり、Ⅲ号突撃砲の履帯を交換したり、
Ⅳ号戦車にシュルツェンを取り付けたりします
Ⅳ号戦車はこれで「Ⅳ号戦車D型改/H型仕様」になりました
ちなみに、大口径砲の掃除は洗桿(掃除用の棒)が重く、けっこうな重労働とのこと




そこにやってきた麻子は、祖母・久子さんがつくったおはぎを差し入れ、彼女が無事退院したと伝えます
一方、「土曜日から生け花の展示会があるので」と帰ろうとする華に、沙織はみんなで見に行こうと提案します
こうして大洗アクアワールドにて開かれた展示会にやってきたみほ達は、
みほが「力強さと優しさを兼ね備えた作品だ」と評しているところに、華の母親・百合さんがやって来ますが…
百合「こんなに大胆で力強い作品ができたのは、戦車道のおかげかもしれないわね」
「私とは違う…あなたの新境地ね(ニッコリ」
華は無事、百合さんと和解できたようです




決勝戦を翌日に控え、メンバーに一言言うよう求められたみほは「対戦相手の黒森峰は自分が以前
所属していた学校だが、今は大洗女子が母校だ」と話します
一方、件の黒森峰学園艦ではまほが戦車格納庫に佇んでいます
他校に移り戦車道を再び始めた妹、西住流後継者としての責任など思うところは多いようです
ちなみに、黒森峰学園艦(左下の画像)のモデルは、ドイツで建造されたものの完成しなかった
幻の空母グラーフ・ツェッペリンです




試合前最後の練習・整備も終わり、カメさんチームの3人は景気づけに
「とんかつレストラン クックファン」にてカツを食べます
なお、水戸市に実在する「クックファン」では、再現したものを「ガルパンかつ」として出食中です
(2012年12月末現在)
ちなみに、右上の画像では駐車場にキューベルワーゲン(ドイツの小型軍用車両)が停められています




一方あんこうチームは、みほの部屋でごはん会を開催中(華の飯の量…)
こちらもメニューは、縁起を担いでカツにしたようです
…右上の画像でみほが食べているのはあくまでカツですよ(ゲス顔)
食事中、沙織が重大発表があると言って示したのは第2級アマチュア無線技士の免許証でした
資格取得の勉強に付き合った麻子は「教える方が大変だった」と憎まれ口を叩きますが、本当に仲の良い5人です




半分照明の消えた体育館でバレーをするアヒルさんチームも、カツサンドを食べる模様
翌日に決勝戦を控え、戦車道だけに集中するためバレーをしているとのことです
さらに、カバさんチームもベンチで仲良くカツ丼を食べています
そろそろカツが食べたくなってきた人は多いはず(確信)




自動車部チーム改めレオポンさんチームは、故障の多いポルシェティーガーを少しでも良いコンディションで
試合に出せるよう整備にあたっており、夕食はカツカレーのようです
三式中戦車の上で月を愛でる、ネット戦車ゲームチーム改めアリクイさんチームも串カツをパクついています
一連のカツ食事シーンは、メンバーの思いが繋がっていることを表したものとのこと
BGMも相まってなかなか感動的です




木造の旧校舎で風紀委員として翌日の試合の準備をするカモさんチームの夕食は、トンカツバーガーです
映画「戦略大作戦」(っぽいもの)を鑑賞するウサギさんチームは、映画を観て泣きながら
駄菓子のカツを食べています
なお、ウサギさんチームが観ている「戦略大作戦」は、優花里がサンダース高学園艦に潜入した際に
名乗った「オッドボール三等軍曹」が登場する映画です
(左下の画像で戦車から上半身を出しているのがオッドボール)
また、右上の画像から他の映画をピックアップすると、「バルジの大作戦」(元ネタ・映画「バルジ大作戦」)、
「ジョージ大戦車軍団」(「パットン大戦車軍団」)、「レマゲン吊橋」(「レマゲン鉄橋」)、
「鬼戦車IS-2」(「鬼戦車T-34」)となっています




夜が明けてきて、大洗女子の戦車は試合会場へと鉄道輸送されていきます
メンバーも試合会場の陸上自衛隊東富士演習場(っぽい場所)に移動
優花里いわく、ここは「戦車道の聖地」とのことです
ちなみに、現在の日本でも協同転地演習などの際に自衛隊の装甲車等を鉄道輸送することがありますが、
鹿島臨海鉄道の列車(6000系?)で右上の画像のように輸送できるかは鉄道クラスタさんに譲ります。。。




会場には出店も出て、富士総合火力演習よろしくかなりの賑わいをみせています
右上の画像では、大洗女子学園放送部の王大河(メガミマガジンのガルパン特集連載のキャラ)がリポート中
選手たちは試合前の調整にあたります
この影響で総火演の倍率が上がらないことを祈ります…




そこに、これまで対戦してきた学校のメンバーが次々に訪れ、
ダージリン「あなた方はここまで毎試合、予想を覆す戦いをしてきた。今度は何を見せてくれるか楽しみにしてるわ」
ケイ「またエキサイティングでクレイジーな戦い期待してるからね、ファイト!」
カチューシャ「黒森峰なんかバグラチオン並にボッコボコにしちゃってね!」
この様子を見ていたダージリンは、
ダージリン「あなたは不思議な人ね。戦った相手みんなと仲良くなるなんて」
「戦った相手みんな」…?なんかイタリアっぽい人が足りないような…?w
ちなみに、カチューシャの言うバグラチオン(作戦)とは、二次大戦後期にソ連軍がドイツ軍に対して実施し
大損害を与えた反撃作戦で、(ドイツっぽい)黒森峰をボコボコにしてやれとの意味のようです




そんなこんなで決勝戦が始まります
両校の選手が整列し、一礼して開始地点に向かおうとした時、
エリカ「たまたまここまで来れたからって、いい気にならないでよ」
「観てなさい、邪道は叩き潰してやるわ」
例によって憎まれ口を叩くエリカに、落ち込むみほですが…


みほに声を掛けてきたのは、去年の決勝戦でみほが助けに行ったⅢ号戦車の乗員でした
彼女は、みほが黒森峰を去ってから自分たちのせいでみほが戦車道をやめてしまうのではないかと
気にしていたとのことですが、
みほ「私は、やめないよ」
去年の決勝戦での行動が無駄ではなかったと知ったみほは、晴れやかな表情で試合開始地点へと向かいます
なお、このシーンでは大洗女子がパンツァージャケットではなく制服を着ていたり、あるカットで
審判が消えていたりとミスが散見されますが、これは制作スケジュールの問題でチェックが行き届か
なかったためで、円盤では修正するとのこと




試合開始を待つ観客たち
無事退院した久子さんや娘同士の対決を見つめるしほさんの姿もあります
この観覧席の様子も、陸上自衛隊が毎年8月に開催する富士総合火力演習がモデルです
ちなみに、右上の画像のサンダース高の傍にある車両は、アメリカ軍が開発したものの
採用されなかったXR311コンバットバギーです




大洗女子の試合前ブリーフィング
みほは、火力にものを言わせて一気に攻めてくるであろう黒森峰に対し、接敵前に有利な場所に移動して
長期戦に持ち込もうと伝えます
これまで共に戦ってきたメンバー一同、士気も絆も最高潮です!




一方黒森峰では、まほが初対戦の相手でも油断しないよう指示します
まほ「まずは迅速に行動せよ。グデーリアンは言った、『厚い皮膚より早い足』と」
そしていよいよ試合開始!!
両チーム、まずは全速力で前進します




進撃するⅣ号戦車の上で、優花里がみほに声を掛けてきます
優花里「西住殿、良かったですね。仲間を助けた西住殿の行動は間違ってなかったんですよ!」
みほ「今でも、本当に正しかったかは分からないけど、でもあの時私は助けたかったの、チームメイトを
だから、それでいいんだよね!」
また、2級アマチュア無線技士の沙織は「プロっぽく」交信して、車内は和やかな空気に
しかしそんな時、突然至近距離に着弾!!




慌ててみほが周囲を確認すると、森から黒森峰の戦車が攻撃してくるのが見えます
なんと森を突っ切ってショートカットしてきたようです!
なおこの作戦の元ネタは、アルデンヌの森を戦車部隊を先頭に突破した
ドイツ軍のフランス侵攻(フランス電撃戦)です
黒森峰の戦車は、ティーガーⅠ、ティーガーⅡ、ヤークトパンター、ヤークトティーガー、
エレファント、パンター多数、Ⅳ号(駆逐)戦車/70(V)多数という恐るべきもの
簡単に言うと強力な重戦車各種と脇を固める優秀な中戦車が多数、といった感じです




みほは、各車ジグザグに走りつつ前方の森に入るよう指示します
しかしアリクイさんチームは、ゲームと違ってギアが固いことに悪戦苦闘しています…w
そのころエリカが乗るティーガーⅡは、大洗女子のフラッグ車=Ⅳ号戦車に照準を合わせます
ちなみに、このシーンのBGMは
行進曲調に編曲したエリカ行進曲(Erika Marsch)です




エリカ車の砲手はⅣ号戦車に狙いをつけ発砲!!
しかし、ギアをバックに入れてしまった三式中戦車が射線に飛び込んできて、三式が撃破されてしまいました
結果的にフラッグ車を守ったものの、アリクイさんチームはこれで退場です…w
いきなり厳しい展開の上、大洗7輌:黒森峰20輌と戦車数でも劣勢のこの試合をどう戦っていくのでしょうか




そんなところで今回はおしまい
ED映像はポルシェティーガーに乗るレオポンさんチームが登場
相手に重量級が多い決勝戦では要となるこの大火力の戦車は、どのような活躍をみせてくれるのでしょう

次回、「紹介します 2!」
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