「ガールズ&パンツァー」第9話レビュー




生徒会の3人が文部科学省学園艦教育局を訪れた際の回想シーンから
維持・運営に多額の費用が掛かる学園艦を統廃合する計画に基づき、生徒数の減少や
特筆すべき活動がないことを理由に翌年度大洗女子学園を廃校にすると告げる役人
これに対し、杏は戦車道を復活させると宣言します
杏「まさか優勝校を廃校にはしないよねぇ?」

第9話 絶体絶命です!




このような事情から戦車道を復活させた大洗女子ですが、以前使用していた戦車の内めぼしいものは
全て売却してしまい現存の戦車は売れ残りとのこと
そんな状況でも戦車道で全国優勝する以外に廃校を免れる方法が思いつかなかったと語る桃ちゃん
優勝できなければ廃校になるという事実を初めて聞かされた一同はショックを受けている様子です




落ち込む一同に対してみほは、
みほ「まだ試合は終わってません」
「頑張るしかないです。だって来年もこの学校で戦車道やりたいから、みんなと」
みほの言葉に士気を取り戻した一同は損傷した戦車の修理や暖気運転に取り掛かります
一方生徒会とみほは、プラウダ高包囲下から抜け出す作戦を考え始めます




観覧席では「こんな試合を観るのは時間の無駄よ」と帰ろうとするみほの母・しほさんをまほが止めます
まほ「まだ試合は終わってません」
一方プラウダ高のカチューシャとノンナは、野外炊事車でつくったボルシチを喫食中
食事をして眠くなったカチューシャは、ソ連のプロペラ推進式スノーモービルRF‐8の中で横になります
ノンナ「降伏の時間に猶予を与えたのはおなか空いて眠かったからですね」
カチューシャ「違うわ!カチューシャの心が広いからよ、シベリア平原のようにね」
ノンナ「広くても寒そうです」
ノンナは「コサックの子守歌」をロシア語で歌って聞かせます
(なお脚本には「子守唄」とあっただけで、選曲は上坂すみれさんのアドリブとのこと…w)




各チームが戦車の修理にあたる一方、作戦立案のために優花里・エルヴィン、麻子・そど子が偵察にでます
ミリオタ仲間の優花里とエルヴィンは、2人で明治期の軍歌「雪の進軍」を歌いながらノリノリで偵察
麻子とそど子はプラウダ高選手に発見されてしまいますが、ルール上直接人に向けて発砲できないため
相手戦車の位置を確認しつつ撤収します
なお、「雪の進軍」は日本の軍歌らしく縁起でもない歌詞です…w




雪が強くなってきてみほも心配しますが、偵察にでたメンバーは無事帰還
プラウダ高の12輌の戦車が待機している位置をすべて確認することができました
地図をみると明らかに包囲が手薄な部分がありますが…
なお、優花里とエルヴィンが歌う「雪の進軍」の最後は「どうせ生きては還らぬ積もり」となっていますが、
これは元々「どうせ生かして還さぬ積もり」だったものが「勇壮でない」との理由で改訂されたものです
(考証・スーパーバイザーの鈴木貴昭さんは改訂前の歌詞で提出したそうですが修正された模様)




天候の悪化から試合を続行するか審議が行われるほどの状況で、観戦する聖グロのオレンジペコは
大洗女子の戦意を心配します
おりょう「やはり、これは八甲田」
カエサル「天は我々を見放した」
左衛門佐「隊長!あの木に見覚えがあります!」
これらの台詞は、旧日本陸軍の部隊が雪中行軍演習中に遭難した事件を描いた映画「八甲田山」が元ネタです
寒さに震える大洗女子に対し、プラウダ高は焚き火をしてボルシチを食べつつコサックダンスまで踊りだします
(ウォッカでも呑んでるのか?w)
なお、このシーンのBGMはロシア歌曲/軍歌「ポーリュシカ・ポーレ」です




降伏せず徹底抗戦すると決めた大洗女子ですが、寒さと廃校話から士気は下がる一方…
作業が完了してやることが無くなったため、廃校話について考え始めてしまったようです
みほが呼びかけても重苦しい空気は変わりません
桃ちゃんに「何とかしろ」と言われたみほがとった行動は…




なんと突然あんこう踊りを踊り始めます!!
これを見たカエサルは、
カエサル「八甲田か…?」
これは八甲田雪中行軍遭難事件にて発狂した兵士を連想したと思われます…w
面食らった一同ですが、恥ずかしがり屋のみほがみんなを盛り上げるためにここまでやったことに応え、
一緒に踊りだします(みんな踊れるんだ…)
士気は回復しましたが、観覧席の華の母親・五十鈴百合さんやしほさんは険しい顔…w




そこにやってきたプラウダ高の軍使に降伏しないことを伝え、いよいよ試合再開
杏「西住ちゃん、私らをここまで連れてきてくれてありがとね」
カメさんチームが重要な役割を果たすらしい「ところてん作戦」の発動です!!




カチューシャの作戦は、大洗女子が包囲の手薄な部分に向かったら左右から挟撃し、フラッグ車を狙ってきたら
後ろに隠れた大火力のKV-2で狙い撃つという二重の策でした
対する大洗女子は、カメさんチームの38(t)を先頭に一列縦隊で前進します
ちなみにKV-2は、本来は陣地攻撃用ながら約50kgもの砲弾重量ゆえ対戦車戦闘にも有効な
152mm榴弾砲を搭載しています




建物を出た大洗女子は、なんと二重に包囲線が引かれた最も防備が固い部分に突撃します!
カチューシャらは慌てて砲撃しますが、先頭のカメさんチームの誘導で一線目を突破
なおカメさんチームは、これまで車内でグータラしていた杏が砲手席についています




つづいて、4輌が待ち受ける二線目と反転追尾してくる一線目に挟撃される前に転進します
本隊が転進する間、二線目を任されたのがカメさんチームでした
足回りや排気管、側面など戦車の弱点を正確に砲撃する杏、急転回や急停車、ドリフトを駆使して操縦する柚子、
そして激しく動揺する車内で迅速に装填する桃ちゃんの連携プレーで次々に相手を捉えていきます
軽戦車特有の軽快な機動性と、小口径ながらそこそこの威力を有する37mm砲を最大限活用しています
今後も桃ちゃんをポンコツ呼ばわりしようか、いやするまい(反語)




T-342輌を撃破し1輌の足回りを損傷させたカメさんチームですが、ノンナ車の砲撃でひっくり返ってしまい
撃破判定となります
戦車の底にも白旗が設置されているんですね…w
残ったプラウダ高の戦車は、合流して大洗女子本隊を追います




包囲網を突破した大洗女子は、くぼ地を抜けるべく全速力で進撃
フラッグ車を村に残しつつ6輌で追うプラウダ高は、暗闇と悪天候で大洗女子の戦車が見えないため
機銃で曳光弾を連射します
これは大洗女子の戦車に曳光弾を当ててはじかせることで、その位置を発見しようとしたものと考えられます
Ⅲ号突撃砲以外の大洗女子各車は黒ベースの通常塗装だったことが、かえって暗闇に紛れるのに
有効だったのかもしれません




あんこうチームとカバさんチームは、坂を越えたところで後続のプラウダ高をやり過ごし、
反転して村に潜む相手フラッグ車を探します
大洗女子の戦車が2輌減ったことにノンナが気付きますが、カチューシャは構わず追うよう指示
村に到着したあんこうチームは、フラッグ車を探すべく優花里を下車偵察に出します
優花里が下車する際に派手に飛び降りていたのは、ソ連のプロパガンダ映像におけるタンクデサント
(戦車跨乗兵)がモデルかと思われます




八九式中戦車、M3中戦車、ルノーB1bisを追うプラウダ高主力には、重装甲大火力のIS-2が合流し
ノンナが移乗します
ノンナもサンダース高の副隊長・ナオミのように射撃の名手のようです
一方村で下車偵察中の優花里は、相手フラッグ車を発見しみほに連絡します




IS-2の122mm砲による砲撃を受けた大洗女子の3輌はその威力に驚きつつも、
フラッグ車を守るべくウサギさんチームが最後尾につきます
ところが、ノンナの正確な砲撃でM3中戦車は撃破されてしまいます
一方、発見されたプラウダ高フラッグ車は慌てて動きだします
なお、このプラウダ高フラッグ車の乗員は「田舎者のノリで」との演技指導があったそうですが、
これは、国の広さゆえソ連軍には方言どころかロシア語を解さない兵士すらいた、ということから
きていると思われます




プラウダ高フラッグ車は村の中で逃げ回りつつ、Ⅳ号戦車とⅢ号突撃砲をKV-2の前におびき出しますが、
これは重装甲大火力ながら装填に時間が掛かるため、大洗女子の2輌はじっくり弱点を狙って砲撃、撃破します
なお、エルヴィン(?)はKV-2を「ギガント」と呼んでいますが、
これはドイツ兵がその巨大さからつけた名前です




撃破されたM3中戦車の代わりにフラッグ車を守るルノーB1bisですが、
こちらもIS-2に撃破されてしまい残るはフラッグ車・八九式中戦車のみ
八九式中戦車内のアヒルさんチームは、
佐々木あけび「もうだめかも~」
磯部典子「泣くな!涙はバレー部が復活したその日のためにとっておけ!」
佐々木あけび「はい!」
近藤妙子「大丈夫!こんな砲撃、強豪校の殺人スパイクに比べたら全然よね」
河西忍「そうね。でも今はここが私達にとっての東京体育館あるいは代々木第一体育館!」
スポ根やってますねぇ




一方村ではカバさんチームが追撃を中止し、優花里の誘導であんこうチームが相手フラッグ車を追い込みます
華が機銃を撃って相手フラッグ車の進路を変えさせますが、これは主砲の横に装備された
同軸機銃で撃ったため、相手は「すぐに主砲が放たれる」と考え回避したものと思われます




プラウダ高フラッグ車の進路に潜んだⅢ号突撃砲が砲撃!
一方、IS-2も八九式中戦車を後ろから砲撃!
果たして勝負の行方は!?




そんなところで今回はおしまい
ED映像は三式中戦車に乗る…誰だ!?
OP映像にずっと出ていたこの3人は次回から登場するのでしょうか

次回、「クラスメイトです!」
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