群馬大学GA研究会 なんでもにっき

群馬大学サークル「GA研究会」です。会合記録や イベントレポート、個々人の研究、突発企画なども書いていきます。お楽しみに!

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総火演・・・のついでに三菱みなとみらい技術館に行ってきた

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Presented by CHAKE...

総火演については、いっくんのレポートを見て下さい。











三菱みなとみらい技術館は、三菱重工が横浜 ・ みなとみらいに運営する科学博物館です。

航空宇宙』 、 『海洋』 、 『交通 ・ 輸送』 、 『くらしの発見』 、 『環境 ・ エネルギー』 、 『技術探検』 、 『乗物の歴史
の合計7つのテーマに因んだ最先端技術を迫力ある実機や大型模型等の展示を通して体感出来る施設です。

公式サイト : http://www.mhi.co.jp/museum/



今回は富士総合火力演習行くついでに見学してきたので、様子をレポートしたいと思います。










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まず入口を入って右側にはH-IIAロケットの模型が!

仕様はSRB-A(固体ロケットブースタ)が2本の「H2A202型」。
フェアリングは直径5.1mの「5S型」を搭載しています。
実機で言うと、「みどりⅡ」等を打ち上げた4号機がちょうどこれと同じ外観でした。





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チケットを購入し、いざ入場。 ※大人 : 300円、中 ・ 高校生 : 200円、小学生 : 100円

入ってすぐ右側にはMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の模型と、MRJのPV映像が流されていました。
YS-11以来となる国産旅客機で、来年度の初飛行、再来年以降の運用開始を予定するリージョナルジェット機です。

この他にもMRJ関連の展示では、
実寸大の機内模型で操縦体験が出来る「MRJフライトチャレンジ」や、
自分だけのオリジナルカラーでMRJをデザイン出来る「マイMRJクリエーター」があります。

操縦体験はやりたかった訳ですが、家族連れが圧倒的だった事もありスルーしました(鉄道系だったらやってた)





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先述のMRJを含め、この辺は「航空宇宙ゾーン」と呼ばれるブース。
次に現れたのは入口のよりはやや小さめなH-IIAH-IIBロケットの模型。

この左横にはH-IIロケット第2段の液体水素 ・ 液体酸素タンク外壁の実物が置いてありました。





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さて「航空宇宙ゾーン」の目玉の一つがこちら。
H-IIロケットの第1段用メインエンジンLE-7(左)と、H-IIA/H-IIBロケットの第1段用メインエンジンLE-7A(右)!

LE-7は実に10年近い歳月をかけて開発された、初の純国産の第1段用エンジンです。
LE-7AはLE-7を基に信頼性向上 ・ コストダウンを図ったエンジンで、技術を確実なものとしました。

特筆すべきは展示されているどちらもが、実際に燃焼試験に用いられた実物だという事です。





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左がLE-7の主燃焼室周りの配管類。 右がLE-7Aの同じ辺りを写したもの。

LE-7ではかなりごちゃごちゃとしていた艤装が、LE-7Aではさっぱりしたのが確認出来るはずです。
信頼性向上とコストダウンという狙いを垣間見る事が出来る部分です。





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こちらはエンジンノズル内を写したもの。
実際には有り得ない視点ですね。

ちなみにLE-7 ・ LE-7A両方とも、AR機能を使った疑似燃焼試験を行う事が出来ます。





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模型を使ったH-IIAのフライトシーケンス。 分かり易いです。





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そのフライトシーケンスの下にあるH-IIA各号機の打ち上げ映像アーカイブ

打ち上げ映像が観られるのは(記憶が確かなら)、
試験機1号機 ・ 試験機2号機 ・ 3号機 ・ 4号機 ・ 8号機 ・ 11号機 ・ 14号機 ・ 17号機 ・ 18号機の各機。

観賞方法は以下の通りです。
①キーボード(左)を操作して観たい映像を選択(2桁の数字を入力)
②3枚ある内の中央のディスプレイには各号機の詳細が表示(中央)
③左端のディスプレイには打ち上げ映像が流れる(右)





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これはMRJの風洞実験モデルの実物
要所要所でこういうホンモノが見られるのも、企業の博物館ならではです。





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国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」関連の展示も。

こちらは去る7月に3号機が打ち上げられたばかりの宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)の模型。
青いのは太陽電池パネル、穴のように空いて白い機材が見えているのは曝露パレットです。

うん、やっぱどー見ても缶ビールだ(真顔)





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2階への階段の踊り場にはこんな案内板が。
これはこの位置から入口のH-IIAの模型が見えるため設置されている物です。

しかし使われている画像はネタ性たっぷりですねぇ・・・・・・w

左の画像は何でもないH2A202型ですが、右の画像は開発凍結となった「H2A212型」と呼ばれるタイプ。
機体底部にLE-7Aを2基搭載したLRB(液体燃料ロケットブースタ)を装着したH-IIA発展型です。
当初はこのタイプでHTVを輸送する事を計画していましたが、世界的にも珍しい非線対称ロケットのため開発が難航。
結果的に計画はH-IIBへと昇華され、このH2A212型やその更なる発展型の「H2A222型」が飛ぶ事はありませんでした。





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2階に上がると初っ端から時事的にアレな展示が。
そう、原子力発電所で用いられる原子炉の模型(確か加圧水型だった気がする)。

事故後という事もあり、親子連れのご両親の方々が熱心に見ている光景をよく目にしました。





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Oh・・・・・・・・・・・・





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気を取り直して「乗物の歴史コーナー」へ。
ここは日本の産業発展の立役者である船舶 ・ 鉄道車両 ・ 航空機の歴史を、精巧な模型を使って振り返るコーナーです。

船舶の模型はスケール1/200との事。
まずはミリタリーマニアならずともその名は知っているであろう戦艦大和・・・・・・もとい、戦艦武蔵です。

武蔵は大和型戦艦の2番艦として建造された、ネームシップの大和と並んで世界最大の戦艦です。
レイテ沖海戦にて撃沈される最期の瞬間まで、その圧倒的な復元力等で米軍を苦しめたと言われています。
ちなみにこの武蔵が、現在に至るまで日本が建造した最後の戦艦となっています。

模型は副砲が撤去され対空機銃が増設された1944年4月以降の姿です。





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旧海軍と言えばこちらも忘れちゃいけません、伊号潜水艦から伊-19号です。

「ジパング」において護衛艦みらいが撃沈していた米空母ワスプを、史実で大破させた艦として有名です。
結構甚だしい戦火を持ってる艦ですが、1943年に米駆逐艦の爆雷攻撃で撃沈されています。





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戦後の艦も・・・という事でこちらは護衛艦あまつかぜ
海自初の対空誘導弾搭載護衛艦(DDG)で、艦後部の「ターター」と呼ばれるミサイルシステムが特徴です。
その他にも基準排水量3,000t超え ・ 冷房搭載等、海自の初物尽くしの艦でした。

就役後も度々装備の近代化更新が行われ、実に30年に渡って第一線で活躍。
除籍後は若狭湾沖にて対艦ミサイル(ハープーンか90式SSM)の標的艦となり沈没しました。





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航空機の模型は1/25スケール。

まずはMRJのご先祖様とでも言うべき存在、戦後初の国産旅客機YS-11
零戦で知られる通り戦前は高い航空技術を誇っていた日本ですが、敗戦後GHQが出した航空禁止令により衰退。
外国機に占領されていた日本の空を取り戻さんと開発されたのがYS-11でした。

海外へも多数が輸出されましたが、製造責任の曖昧さやサポート体制の不備等から結局赤字続きに。
この時の反省がMRJには活かされているそうです。





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続いては太平洋戦争期の日本を代表する戦闘機、零戦こと零式艦上戦闘機
模型でなくとも結構保存されている実機が国内にもあったりします。





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今度は空自の歴代要撃戦闘機(現在はこの呼称は用いられていない)と練習機群です。
戦闘機は零戦時代とはうって変わって、全て外国機のライセンス生産機という点にも注目です。

左上から順に、
●「セイバー(Sabre)」の愛称を持つF-86F(ノースアメリカン製)
●「スターファイター(Starfighter)」の愛称を持つF-104J(ロッキード製)
GAのメンバーの彼ではない高等練習機T-2(三菱製 ・ 国産)
●「ファントムⅡ(PhantomⅡ)」の愛称を持つF-4EJ(マクダネル・ダグラス製)





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これは試作のみに終わった局地戦闘機秋水
ドイツ空軍のメッサーシュミットMe163を基に開発されたロケット推進機です。

「局地」の名は、高高度で侵入して来るB-29の迎撃を目的としている事を意味します。





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一方こちらも局地戦闘機として有名な雷電
同時期に登場した紫電改と何かと比較される事の多い機体です。





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またまた移動しやって来たは「海洋ゾーン」。
宇宙と同じく、人類に残された最後のフロンティアと言えます。

展示されているのは有人潜水調査船しんかい6500の実物大模型です。
その名の通り6,500mまで潜れる潜水調査船で、つい最近中国の蛟竜号に抜かれるまで世界一深く潜れる船でした。

今年3月には建造以来最大の改造工事が行われ、船尾の姿(右)がこの模型の状態から結構変貌を遂げました。










後はオマケで総火演において撮った写真をば・・・・・・



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こちらは演習本番前、早朝に行われた予行です。
90式戦車や10式戦車のケツが写ってますw

朝は空気が澄んでいたので富士山もクッキリと見えてました。





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陸自車両の中で私が最も好きな90式戦車
対ソビエトを念頭に、120mm滑空砲 ・ 50t超えの車体等、日本の戦車の中ではかなり大柄です。

調達341両の内ほとんどが北海道に居るため、本州で90式の姿を見られる機会は貴重です。





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演習後の装備品展示にて、現状最新鋭の10式戦車
90式に比べ各弾にコンパクトになり、C4Iシステムの搭載等内部も極めて進化を遂げています。

今年は演習自体にも初参加し、難度の高いスラローム射撃を見せる等活躍していました。
搭載砲は90式と同じ44口径120mmの物ですが、純国産の物となり高威力化が為されているとか。


ちなみに90式 ・ 10式の両車とも三菱重工製だったりするので、あながち私の前座の旅も無関係では無い・・・?w
















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COMMENT

リンク貼って頂き恐縮ですm(_ _)m

こうして三菱が造ってきたものをみると、改めて日本企業の
技術力の高さが感じられますね
欲を言えば大戦機の実機を展示して欲しいなぁ←ムリダナ

| いっくん | 2012/09/04 19:54 | URL |

>>いっくん
全体的に模型の年代が古いのがアレだった。
もっと最新鋭の模型も置いて欲しい(懇願)

大戦期の実機をGAで買えないものかな(棒)

| CHAKE | 2012/09/04 23:38 | URL | ≫ EDIT















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