JAXA、廉価版HTVを計画中?
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、
現在運用中の宇宙ステーション補給機「HTV」の廉価版を検討している模様です。
ソースは日経の記事 ↓
●JAXA、宇宙船に廉価版 打ち上げ費3分の1 -日本経済新聞
これはHTVのほぼ半分の大きさとし、地球と宇宙とを往復する「再利用型」宇宙船のようです。
国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に実験機器や機材を運ぶほか、
各種実験の成果を地球へと持ち帰る事が念頭に置かれています。
この手の再利用型宇宙船として有名所は、昨年引退した「スペースシャトル」や、
先日打ち上げられ民間企業初の快挙を成し遂げた、「ドラゴン宇宙船」。
打ち上げ費用が3分の1(約100億円)というのは、勿論現行のHTV(約300億円)と比較してですが、
●耐熱部品のみを取り替える事で再利用
●汎用部品を用いて安価に製造
●HTVより本体を小型化(輸送能力は半減)
●打ち上げ用ロケットをH-IIBからH-IIAへ
以上のような施策を講じる事によって、そのコストダウンを実現するようです。


H-IIAロケットで打ち上げを行うというのも興味深い話です。
実は現行のHTVも非与圧部(船外に設置される実験装置等を搭載する区画)を外して、
与圧部(船内用の食料等の補給品を搭載する区画)のみの機体とすれば、H-IIAで十分に輸送可能らしいです。
それに元はと言えば、HTVはH-IIA増強型(H2A212)を使って打ち上げる予定だった訳ですし・・・・・・w

HTVより小さくなったとは言っても、それでもロシアが運用する「ソユーズ宇宙船」より広い約15㎥を確保。
計算上は3人以上が搭乗出来、有人型への改良も視野に入っているようです。
開発が行われるとすれば、2018年度以降に初飛行を実施する計画です。

ところが、似たような宇宙船の計画案が実はもう一つあったりします。
こちらは通称「HTV-R」という物で、
現行のHTVに新たに回収機能を付加した形の、廉価版とは異なる言わば “改良版” HTV。
H-IIBロケットで打ち上げられ、国際宇宙ステーションへ物資を届ける所までは従来通りですが、
やはりこのHTV-Rも、回収機を用いて各種実験の成果を持ち帰る事が可能となっています。
それもこちらはHTVの改良版ですから、持ち帰り可能な物資の量も先程の廉価版よりは多い訳です。
そしてやっぱりHTV-Rも、将来的な有人宇宙船への足掛かりという位置付けが与えられています。
そんな高スペックを誇るHTV-Rですが、最大の泣き所はその費用。
廉価版どころか、下手するとHTVより高額になる事が予想されており、日本の予算ではかなり苦しいものがあります・・・
最終的にはこのどちらかが選ばれ、実機の開発に入るものと思われます。
同様の計画は欧州宇宙機関(ESA)等も進めていますから、
日本もこの計画を通して、宇宙先進国としての意地を示して貰いたい所です。
____
/ \ それはそうと、
/ ─ ─ \ H-IIBロケット3号機でのHTV3号機打ち上げまで、あと38日です
/ (●) (●) \
| (__人__) | __________
\ ` ⌒´ ,/ .| | |
___/ \ | | |
| | / , .| | |
| | / ./ | | |
| | | ⌒ ーnnn |_|__________|
 ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ _|_|__|_
- 関連記事
スポンサーサイト
| 宇宙開発 | 18:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
あたりめ(08/30)
名無しのGA研究会(08/20)
16000系(03/17)
名無しのGA研究会(12/09)
名無しのGA研究会(12/09)
名無しのGA研究会(08/30)
名無し(08/01)
いっくん(03/02)
バイパー(02/28)
CHAKE(02/12)