欧州補給機(ATV)3号機は3/23に打ち上げ
欧州宇宙機関(ESA)は、国際宇宙ステーションへの無人補給機「ATV」3号機の打ち上げを、
当初予定していた明日 ・ 3月9日から3月23日に延期する事を発表しました。
これは搭載物を固定するためのストラップで緩みが見つかったためで、
既にATVはフェアリング内に収められてしまっているため、
一旦フェアリングを外し、ATV内部に作業員が入って搭載物を固定し直す作業を行うとの事です。

ATVとは、Automated Transfer Vehicleの略称。
国際宇宙ステーションに燃料や水、空気、補給品、実験装置を運搬するために用いられる無人機の一つで、
ロシアの「プログレス」や日本の「HTV」も同種に当たります。
太陽電池パネルを除いた大きさは、高さが10.3m、直径が4.5mです。

これは各宇宙船と大きさを比較した図。
左がATV、中央がロシアのプログレス、右はアポロの司令船 ・ 支援船です。
ATVは打ち上げ時重量20.7tで、最大7.667tまでの輸送能力を持っています。
●1500~5500kgのドライ ・ カーゴ(補給品、科学実験用ペイロード等)
●最大840kgの水
●最大100kgのガス(窒素、酸素、空気) ※各飛行で最大2種類のガスを積載可能
●国際宇宙ステーションへの補給用の推進剤を最大860kg(燃料が306kg、酸化剤が554kg)
●リブースト ・ マニューバや推進剤を最大4700kg
主な内訳はこんな感じで、荷物を届けた後は逆にゴミを載せて出発し、大気圏で燃え尽きます。
ATVの打ち上げに用いるのはESAが誇る大型ロケット「アリアン5」。

アリアン5は静止軌道上へのデュアルロンチを得意とする大型機で、
ATVの打ち上げには「アリアン5ES-ATV」というタイプが用いられます。

日本の無人補給機「HTV」を打ち上げる「H-IIB」ロケットと比べるとこんな感じ。
全長ではH-IIB(56m)の方がアリアン5ES-ATV(53m)より大きいですが、
静止軌道上への可搬能力はどちらも8tと同等です。
ちなみにHTVの3号機も、今夏の打ち上げが予定されています。
ATV3号機はイタリアの物理学者に因んで「Edoardo Amaldi(エドアルド・アマルディ)」と名付けられました。
打ち上げは現地時間の3月23日午前1:31(日本時間午後1:31)、
南米 ・ 仏領ギニアに位置するギアナ宇宙センターにおいて行われます。
国際宇宙ステーションとのドッキングは、5日後の3月28日を予定しています。
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/ ─ ─ \ HTV3号機への景気付けの意味でも、
/ (●) (●) \ ATV3号機は是非とも成功して頂きたいですね(失礼)
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\ ` ⌒´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
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| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
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