昔散々お世話になりました。
(勝手に私鉄の車両図鑑 No.15)
【東武6050系電車】
所属 : 東武鉄道
製造 / 更新 : 日本車輌製造、ナニワ工機(現 ・ アルナ車両)、東急車輛製造、富士重工業
製造 / 更新年 : 1985(昭和60)年~1986(昭和61)年(更新)、1988(昭和63)年(製造)
運用区間 : 伊勢崎線(浅草~東武動物公園)、日光線、鬼怒川線、野岩鉄道会津鬼怒川線、会津鉄道会津線
6050系は大手私鉄では珍しい、近郊型の電車です。
大分以前に書いた通り、東武の車両が初登場時から「-50系」などと名乗る事はありません。
って事はつまり、この車両も純粋な新形式ではないって事になります。

元になったのは、この6000系。
1964(昭和39)年に登場し、特急車に次ぐサービス内容で主に “快速” に使用されました。
唯一のネックは冷房装置を搭載していなかった事(製造当時は別に問題無かった訳ですが)。
そして、製造から20年ほどが経過した1980年代半ば。
上記のネックと野岩鉄道の開通、会津鉄道との乗り入れ開始という諸要件が契機となり、
一部機器を流用する形で6050系へと更新されました。
〈外装〉

車体塗装は6000系の野暮ったい印象をガラリと変え、かなり華やかなものに。
ジャスミンホワイトを基調に、パープルルビーレッドとサニーコーラルオレンジのラインを引いています。
この塗装は、後に登場する同じ日光線系の100系 “スペーシア” や300系 ・ 350系にも使われ、日光線のイメージカラーとして定着するようになりました。
車体は普通鋼製で、6000系からの更新時に新たに製造された物。
前面は大型ガラスを使用した三面折妻構造で、窓周りを窪ませた “額縁” スタイル。


このスタイルは、やや形を変えながらも8000系修繕車や10030系にも引き継がれています。
かつての8000系などに見られた “東武顔” の、新たな形なのかもしれません。
〈内装〉

座席は、固定式のクロスシートがメイン。
乗降口付近のみ2人掛けのロングシートが設置されています。
6000系もほぼ同様の車内設備を持っていましたが、6050系への更新時にシートピッチが拡大されました(1,480mm → 1,525mm)。
また、シート自体も


ボックスタイプのこの座席は基本的にすぐ埋まります。 確保するには俊敏な行動が必要w
テーブルは小型の物に折り畳みの物が追加出来る形となっており、広げるとかなり大型となります。
このテーブルも、一種の東武の伝統です。
長時間の乗車を考慮し、2両編成の1両にはトイレが設置されています。
6両編成組んだ場合、編成内にトイレは3台ある事に。

※これは車外ではなく「車内」の設備ですよ!?
6050系で独特なのはコレ。
通常、車外の側面とかに設置されてる種別 ・ 行先表示器が車内にも設置されてます。
これは、例えば 『先頭4両は新藤原行き、後部2両は東武日光行き』 といった具合に分割運転が行われる事に配慮した物。
誤乗防止のための設備って訳です。
〈「更新車」と「新製車」の違い〉


この画像の場合、
左の車両が「更新車」で、右の車両が「新造車」です。
さて、何が異なるでしょう?
一番の相違点は足回り! 具体的に言えば台車です。
・ 6000系からの更新車の台車(住友金属製FS357)

・ 全部新たに製造された新造車の台車(住友金属製FS529)

更新車は、若干追加した部品もありますが基本的に6000系の台車をそのまま履いています。
またその他にも主電動機やコンプレッサー等も6000系から流用しています。
一方の新造車は、流用しようにも既に6000系の部品を使い切ってしまっていたため、全部新たに製造された物。
そのためこの足回りだけで言えば、車齢が更新車と一回り違います。
更新車では流用された主電動機等も、この新造車では新品を搭載しています。
〈他社所有の6050系?〉


この2つの車両・・・
パッと見6050系そのものですが、実際にはコレ東武鉄道の車両ではありません。
左の車両は1985年の野岩鉄道開業に合わせ製造された、6050系100番台。

車両自体は野岩鉄道が所有しているため、付けられているマークも野岩鉄道の物。
61101~61103編成の合計3編成が製造されました。
ちなみに東武側の6050系新造車と同一設計です。
右の車両は1990年に会津鉄道の会津田島駅までが電化開業した事を受け製造された、6050系200番台。

野岩鉄道の100番台車と同様、この車両は会津鉄道が保有しています。
やはり6050系新造車と同一設計で、61201編成の1本のみが存在します。
〈運転台〉

運転台はデスクタイプの2ハンドル式。
先に登場していた10000系の物と似ていますが、発電ブレーキを搭載した関係で電流計が追化で設置され、メーターが計4個に増えています。
〈走行シーン〉
走行音は基本的に同型のモーターを搭載するだけあって、8000系と良く似ています。
〈車両の詳細データ〉
[起動加速度]1.65km/h/s
[営業最高速度]110km/h
[減速度]3.5 km/h/s(常用最大)、4.5km/h/s(非常)
[編成定員]295名
[車両定員]モハ6150形 : 150名(内座席72名)、クハ6250形 : 145名(内座席68名)
[全長]20,000mm
[全幅]2,878mm
[全高]4,200mm
[編成質量]74t
[車両質量]モハ6150形 : 40t、クハ6250形 : 34t
[モーター出力]130kW×4(モハ6150形)
[主電動機]直流直巻補極補償巻線付電動機TM-63
[歯車比]85:16 (5.31)
[制御装置]電動カム軸式多段制御器MMC-HTB-10L(抵抗 ・ 弱界磁制御,4M永久直列、抑速ブレーキ付)
[駆動装置]可撓継手式中空軸平行カルダン
[ブレーキ方式]発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ (HSC-D)
[保安装置]東武形ATS(TSP-ATS)

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/ ─ ─ \ 懐かしい・・・
/ (●) (●) \ 昔はよく板倉の駅から乗ったもんです
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
/ ̄ ̄\ <何で最近は乗らなくなったの?
/ ヽ_ \
(●)(● ) | ____
(__人__) | / \
l` ⌒´ | /─ ─ \ <“快速” が “区間快速” になってから
. { | / (●) (●) \ 乗るメリット全く無くなったのよ
{ / | (__人__) U | 東武動物公園まで全駅に停まるし・・・
ヽ ノ \ ` ⌒´ ,/
/ ^ヽ / \
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